園芸、ガーデニングといった趣味を持たれる方も多く、お家に緑があるというのはとっても気持ちがいいものです。プランターを購入して食物を育てたりお花を植えたりして鑑賞されたりと様々です。しかしそのプランターに入った「土」ですが、不要となったときが困ります。その処分方法や引取りについてご紹介していきます。

土の処分
土というのは「燃えるごみ」のような普通ゴミとしては取り扱われていません。ですからゴミ袋に入れてゴミ置き場に出すということは出来ません。これはおおよそどこの自治体でも同じことだと思われます。東京都品川区や武蔵野市のように一部の地域では収集している場合もあるので事前の確認は必要。
土はゴミとして扱われない
土というのは自然の中にあるものなので、「ゴミ」として扱われていないのです。これは砂や砂利といったものも同じで、「自然物は収集されない」ということなんです。プランターに入る土というのは70センチサイズくらいのものであれば7キロから10キロくらいになり、運ぶにも処分自体も非常に手間何です。
工事現場などから出る土ですから、「産業廃棄物」の扱いでもありません。だからといって一般廃棄物でもないものになるわけです。
https://www.env.go.jp/hourei/11/000516.html
廃棄物の処理及び清掃に関する法律の施行について
2 廃棄物の定義
- (1) 廃棄物とは、ごみ、粗大ごみ、汚でい、廃油、ふん尿その他の汚物又はその排出実態等からみて客観的に不要物として把握することができるものであって、気体状のもの及び放射性廃棄物を除く。固形状から液状に至るすべてのものをいうものであること。
なお、次のものは廃棄物処理法の対象となる廃棄物でないこと。
- ア 港湾、河川等のしゅんせつに伴って生ずる土砂その他これに類するもの
- イ 漁業活動に伴って漁網にかかった水産動植物等であって、当該漁業活動を行なった現場附近において排出したもの
- ウ 土砂及びもっぱら土地造成の目的となる土砂に準ずるもの
行政の見解
東京・横浜・川崎の行政ではどのような扱いをしているのでしょうか?
東京都ではほとんどが収集を行っていません。しかしいくつかの地域では回収を行っているようです。
そして土に関しては行政としてもはっきりと指導が出来ない状況です。
品川区の場合
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kankyo/kankyo-gomi/kankyo-gomi-recycle/hpg000020574.html
不用園芸土 家庭で不用になった鉢植え等の園芸土
(異物を取り除いたもの)
一度に出す量は、プランター2個分くらいまで枯れた植物の枝や根、石などの異物が混ざった園芸土
腐敗した土や園芸土ではない土
事業所から出された土
武蔵野市の場合
横浜市の場合
http://qa.city.yokohama.lg.jp/search-detail/683/
川崎市に関してはホームページには土の処分に関しての記載がありませんでした。ですので、「生活環境事務所」に問い合わせをして確認しました。
担当者によると、一度に大量でなければ”普通ゴミ”(燃えるごみのこと)で処理できるそうです。そして公園に撒いたりする行為はしないようにということでした。
処分の方法
このプランターの中にあるものを処分する方法ですが、まずは根っこや木などは切り落としましょう。切り落とした植木や食物などは「燃えるごみ」として処分は出来ます。「土のみ」を集めるようにしましょう。入れる袋はビニールですとすぐに破れてしまうので、土嚢袋が便利です。ホームセンターなどで購入が出来ます。
植え込みや河川に撒く
道路の植え込みや公園や河川といったところに撒くことはどうなのでしょうか?疑問に思ったので「東京都建設局」に尋ねてみました。回答としては曖昧な答えが返ってきました。
- 河川を汚す行為はしない。
- 汚れた土は廃棄物となる
- 土に混ざる肥料に混ざる成分が汚す可能性
基本的に河川を汚す行為は禁止です。土の中にコンクリートや土以外の不純物が混ざっている場合の土は廃棄物扱いとなり、土に混ざっている肥料も成分がはっきりしないと汚すことになる可能性があるというのです。では、「混じりっけなしの汚れの無い土であれば撒いてもいいのか?」の質問に対しては、「出来れば謹んでいただきたい」という回答でした。結局はお役所としては答えにくい質問だというのが率直な感想です。
そして「清掃局に尋ねてみてください」とのことですが、これも”たらいまわし”的な感じです。清掃局でも「土はゴミで出さないで」と言われて相談しているわけで、それが出来るなら皆さん困らないわけです。ですが、土の処分にはどこも受け入れは拒むような姿勢な印象でした。
持ち込み出来るところ
プランターから出した土だけを持ち込みで処分は出来ないの?と思われるかたがいるかも知れません。そこで土を処分してくれるようなところもご紹介いたします。ただし引き取りは無料ではありませんから。数百円~数千円の手数料がかかります。どの位の量を処分するかによって費用が異なります。
建材店
主に残土や砂利などを取り扱っているところです。都内や都心にはあまり多くありません。特に一般向けでもなく、建設業者向けですので、「入りにくい」と感じるかもしれません。ですが、もし困っているのであれば一度相談されるのもよいでしょう。ただし現地まではご自身で運ばなければいけませんし、運びやすいように土嚢袋などに入れて持ち運ばれるのをお勧めいたします。
こういった業者は基本がトラック単位なので、1台で数千円程度。ですから、土嚢袋に入れてなら高額にはならないと思います。
ホームセンターに相談
土を販売しているホームセンターに相談されるのもよいでしょう。必ず受け入れをしてもらえるわけではありませんが、中には対応してくれるところも見つかります。こちらの手数料はそれぞれ確認が必要です。
回収業者へ依頼
土の処分に困ってしまったら、不用品回収業者に依頼をするのも方法の一つです。不用品回収業者の場合なら、植木や根っこと土を分ける必要もありません。プランターごと引取りをしてくれます。そういった分別の作業費用も含まれてしまいますが、手間を掛けたくない方にはおすすめです。
もちろんお庭やベランダに置かれている状態から運び出しをしてくれるので、持ち運びに困っておられる方には大きなメリットがあります。
まとめ
プランターに入っている土というのは、行政ではゴミ扱いとならないため、収集を行っていないところが多いです。ただし一部では行っていますから要確認です。
ご自身で持ち込みするのであれば「建材店」や「ホームセンター」に相談されることをお勧めいたします。
土と植木をプランターの分別が面倒。持ち運びが大変で出来ないといったことで困られているのであれば「不用品回収業者」に依頼されると良いでしょう。面倒な分別や運び出しを全て行ってくれますから、手軽に整理が出来ます。