【拡声器】廃品回収車が”無料”と思っても有料になる理由

軽トラック

街の中を「拡声器」を使いながら巡回して廃品を回収している業者がいますよね。引き取りには料金がかかるのか?それとも無料で引き取りできるのか?噂も様々で、一体どれが本当なのかが分からないという方もいるかもしれません。そんな疑問についてお答えしていきます。

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廃品回収車の引き取り

拡声器を付けた廃品回収車というのは軽トラックで巡回していることがほとんどです。最近では数を大幅に減らしてはいますが、いまだに各地にいることはいます。会社に属してというより、会社から回収トラックを使用料を支払ってレンタルしていたり、または自分で軽トラックを購入して、それに拡声器とCDデッキを取り付けて始めている人が多いです。基本的には個人で行っているような感じです。

以前は廃家電を中心に無料回収

その昔はパソコンやモニターやオーディオコンポやゲーム機やエアコンといった家電製品は数千円で売買できた時代もありました。故障していても売れていたのです。ですから、無料でこういったものを回収して回るだけで、1日辺りで数万円の売り上げにする人も多くいたと聞いています。確かにゲーム機やパソコンモニターなどを10台も集めれば2~3万円くらいにはなりました。そんな時代ですから爆発的に廃品回収車が増えた要因ともいえます。

しかし時代も変わり、そういった家電製品の価格も下落。今ではタダ同然でしか取引されません。こうした相場背景も影響をして今では「無料回収」を謳った業者の数も激減しています。

家電品以外の引き取り

廃家電の引き取りでは売り上げを作れない業者は、その他の不要品をも回収しています。しかしこれらは無料ではありません。有料での引き取りなのですが、そのやり方にも大きな差があります。そして拡声器の放送にも「無料」を思わせるフレーズが隠れていて、そのことで思わぬトラブルにも繋がっているようです。

「無料回収」と錯覚するフレーズ

廃品回収業者はその昔に所属していた会社が使っていた音源をコピーしたり、または販売されている音源を購入して使うことが多いです。しかしそのフレーズが微妙なところで「無料「?」と思えるようなところがあるのです。

廃品回収ナレーション

 

https://www.koetatsu.com/sellcd.html

【収録音声パターン1原稿】
「こちらは廃品回収車です。ご家庭で不要になりました、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、パソコン、モニター、プリンター、扇風機、ストーブ、ミシン、CDデッキ、コンポ、ゲーム機などの電化製品や、バッテリー、モーター、タンス、編み機、アルミホイール、自転車、バイクなど大きなものや重たいものなど、どんなものでも回収いたします。壊れていてもかまいません。ご不明な点がございましたら、お気軽にお声をおかけください。」

このフレーズでは価格については何も言っていません。「壊れていても構いません」「どんなものでも回収します」というのが、壊れていてもタダで引き取りますよと解釈する人もいるようですが、実際は壊れていても引き取りはしますよいう意味です。このような勘違いによってもトラブルは起こりうるわけです。

てっきりお金はかからないと思って確認をせずに先に積んでしまうと、「〇〇〇円いただきます」と請求されるパターンがありますのでご注意ください。もしくは運転手が勝手に先積みして請求することもあります。

料金体系はどのようになっているのか?

廃品回収業者によっては良心的な人もいれば法外な金額を吹っかけてくる人もいます。明確な料金表といったものが車に書かれているわけでもありませんから、人によって値段を変えてみたり、その日の状況で料金を変えてみたりする業者が多くいるというのもよく耳にする話です。相場自体が不明瞭なので料金体系も業者によってそれぞれ違うということです。

昨日の人は5000円。今日の人は3000円といった感じです。

リサイクルとして買取などはしてくれるのか?

インターネットで見つける不用品回収業者は最近では買い取りも同時に行っているところは結構あります。しかし拡声器の業者で買取も行っているところというのは期待しないほうがよいでしょう。そもそも「買取」を行うためには古物商の許可が必要です。物を売り買いするための許可です。警察に申請を行い許可を取得するのですが、申請には手数料を含めると数万円の費用もかかりますし、事業者の所在地もしっかりしていないと申請はできません。つまりいい加減な業者では許可は下りないということです。

この許可を持っていれば、再利用できる不用品であれば買取をすることができます。そして買取したものを転売ができるようになるというわけです。

軽トラックの廃品回収車では家財処分は追いつかない

荷物がいっぱいのお部屋

拡声器の廃品回収業者が使う車というのは軽トラックばかりです。この軽トラックに積める量ってどの位か分かりますか?おおよそ押し入れ一つ分くらいです。容量で言うと3立米くらい、重さも350キロまでしか積めません。これではどんなに頑張ってもワンルームの部屋のちょっとしたものしか整理できないでしょう。

しかし一軒分の家財処分ともなれば20立米くらいの量はあります。その量を軽トラックで積むとなれば10台近く必要になりますから、非常に効率が悪く現実的には作業は難しいでしょう。

廃品回収車によるトラブル

廃品回収車によるトラブルというのは過去にも数多くありました。どのようなことがあったのか代表的な例を挙げてみます。

  • 爆音による騒音トラブル
  • 高額な金銭トラブル
  • 先積みといった作業トラブル

拡声器の回収というのはその「音」が重要であって聞こえなければ商売にならないわけです。遠くの人まで聞こえるようにするには音量を上げるしかないということで、どの業者も大音量で放送をしていました。しかし一日に何回も来る車の前に住む人にとっては大変迷惑な話です。この騒音とも取れる放送により住民とのトラブルが絶えない日々でした。現在は数は減ったといえどもまだまだ爆音で放送している業者はいます。

高額な金銭トラブルで被害に会いやすいのが、高齢の方や女性でした。強面な人から高圧的な態度で言われて断れる勇気を持つというのも難しいでしょうね。そういった弱者を狙う業者が横行しています。こういった人間は取れるところからは絞り摂る傾向があります。良心的なサービスを行う気持ちも毛頭ありませんから、まずはこういった業者に出くあわさあいようにすることが最良です。

そしてこれもよくある手口なのが、「なんでも引き取り」と聞いて何でも出して、トラックに積んだ後からびっくりするような請求額を聞かされる事例です。「じゃあ下ろして」と言っても「もう積んでしまった」「作業費がかかる」などありとあらゆることを言われてお金を支払うというパターンです。やはり積み込みする前に、依頼をする前には金銭的なところはきちんと確認する必要はあります。

所在地不明・事業者不明

これが一番厄介なところですが、その拡声器業者のほとんどが所在地や事業者が不明です。どこの誰に苦情を言えば良いのか分からないということです。何かトラブルがあったとしても泣き寝入りするしかないということです。もうここまで読まれた方は拡声器を使い放送しながら回っている業者には依頼をする人はいないでしょう。

最近の廃品回収車はどこへ行った?

都心部では以前は1日に何台もの廃品回収が爆音で通りすぎていて、その騒音で住民とのトラブルになることも多々ありました。しかし最近ではその数は減っているとは思いませんか?あんなにたくさんいた回収車ですがどこに行ったのでしょうか?みんな辞めてしまったとお思いですか?いいえ、それは違います。以前はスピーカーで鳴らして走っていた回収車ですが、最近ではスピーカー無しで営業しています。一体どのように営業しているのかということですが、最近はネットからの依頼を中心に営業をしています。

廃品回収業者自体がホームページを持っていなくても、最近はIT会社が作った不用品回収のポータルサイトの中で活動を始めています。「○月○日より引取り可能。軽トラック1台8000円~」などと写真と一緒に載っているようなサイトもそうです。

IT会社は協力店の名目で廃品回収車を登録させるのですが、許可に関しての書類の提示などは求めません。何か起きた時には自己責任によって業者が責任を負うこととなります。個人的にはちょっとこれはサイのを運営のやり方としては疑問を持ち無責任にも感じます。古物商の許可を持っていない業者に不用品を売ったりしても違法といえば違法になります。

拡声器の廃品回収車以外の引き取りの方法

拡声器の回収業者以外に不用品を回収してもらうにはどうしたら良いかといえば、回収してくれる業者は数多くいて、種類も豊富にあります。今はネット検索で色々な業者が出ます。

ネットで回収業者を検索

ネット検索で「不用品回収」や「不用品買取」や「片付け業者」といったワードで検索するとそれぞれの業者がヒットします。その中から自分のニーズに合った業者を選ぶと良いでしょう。

料金や事業者も明確

各社のホームページには料金体系や事業者の所在地・会社概要などが明確に記載があります。回収までの流れも記載があったり、電話で問い合わせをすれば答えてくれるところも多いです。もしその電話対応が悪ければ選ばないほうが良いですし。見積もりなどきちんとしてから依頼をすることでトラブルを避けることができます。

買取などもしてくれるところが多い

不用品の回収だけでなく買取も併せて行ってくれる業者も増えています。こういったところに依頼をするメリットは回収費用が節約できるところです。ちょっとでも買取品があればエコにもなりますしお財布にも優しいというわけです。

まとめ

拡声器を使った廃品回収車は2005年~2012年あたりにかけて爆発的に数を増やしましたが現在はその数を減らしています。しかしながら、いまだにいなくなったわけではありません。その引取りのやり方であったり、料金体系というのも明確ではありません。放送のフレーズによる解釈の違いなどにより無料回収だと思い依頼をしたら有料だったということで多くのトラブルが発生しました

そして事業者の所在地なども分からないところも多いのでトラブルになっても苦情を言うこともできません。手軽にとりあえず処分できれば良いということで依頼をしたら逆に面倒になることもあるのです。

今まで過去に利用されて、良かった業者もあったと言われる人もいるかも知れませんが、今後利用される方のご参考にしてみてください。

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投稿者プロフィール

株式会社コーモド
2007年の創業の神奈川県川崎市内のリサイクルショップ。不用品回収と買取を10年以上に渡り営業を行っている。豊富な経験と実績もある古物販売・リサイクル業の専門家。安心して依頼が出来る不用品回収サービスをモットーに誠実な営業を続けさせていただいております。
お譲りいただいた不用品はリユース・リサイクルの分別を行い、最終的に残るものは一般廃棄物許可業者に委託をして処理されています。

【古物商許可】神奈川県公安委員会第452520008296号